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【ヒト図鑑】No.3 西野金陵「前田 良平さん」

今回のたどつヒト図鑑は、讃岐の地酒に身も心もささげる前田良平さん。
名刺に記された肩書きは、「多度津工場長兼琴平工場長兼東京営業所長兼大阪営業所長」。讃岐の地酒を支えていたのはこの人なんだと確信しました。

そもそも金陵には、3つの酒蔵がありました。1つ目は、金陵が誕生した約230年前から醸造を続け、発祥の地でもある「琴平蔵(ことひらぐら)」。2つ目は、販売量が増えて琴平蔵が手狭になったことから、昭和44年(1969年)に建てられた「多度津蔵(たどつぐら)」。3つ目は、多度津蔵と同じ敷地に新築された「八幡蔵(やはたぐら)」です。
多度津に工場を立てたのは、葛原地区で良質の水が湧き酒造りに適しているから。多度津蔵は老朽化に伴いすでに閉鎖されていますが、金陵のお酒の99・9%が、ここ多度津工場作られているのです。

多度津工場で使われている水は、多度津蔵の新設時に近隣にある葛原正八幡神社に分けてもらった神水です。葛原正八幡神社の下には、およそ900年枯れていない豊富な湧水があり、「鬼湧(おにゆ)」と呼ばれていました。現在は、蔵元が「八幡の恩湧(やはたのおんゆ)」と命名し、重宝しています。
ちなみに、お米は地元香川で生まれ育った「オオセト」や「さぬきよいまい」を使用しています。とくに地元産の「オオセト」は、スッキリとしたシャープな味わいとまろやかな芳香が特徴で金陵ブランドの数多くの商品で使われています。

近年、日本国内で日本酒を飲む量が減ってきていいますが、逆に海外輸出は増えてきています。
昔ながらのオーソドックスな日本酒に加え、時代に合わせた銘柄も増えていて、オリーブから抽出した酵母で作る「瀬戸内オリーブ純米吟醸」というお酒も人気です。こちらは白ワインのようなフルーティーな香りが特徴で、トロピカルな味わいが女性に大人気です。それ以外にスパークリングのお酒もただいま開発中です。
あと、なんといっても「金陵煌 純米大吟醸」。
すっきり辛口で高品質純米大吟醸で、豪華な桐箱入りで、ここぞというときの贈答品にも最適です。そのほかにも多度津町の葛原で採れた「あきげしき」で作られた「イニシャルA」という限定のお酒もおすすめです。葛原のお水とお米で作られた正真正銘の多度津産の日本酒で、お土産にも使え、多度津を存分に味わえる逸品です。

お酒造りが始まると宿直が行われるほど24時間体制で温度を守っています。温度管理といっても、自動でできるものではありません。麹菌は生きていて、呼吸をしながら繁殖します。放っておくと温度は上がり続け、やがて死滅してしまいますので、適度に空気を入れ替えないと酸素不足になり、繁殖できなくなってしまうのです。酒造りは、全てを機械にお任せできるような簡単なものでありません。人の手で愛情を持って作らないと、良いお酒はできないんです。

毎年2月の第2土曜日には「酒蔵開き」が行われています。工場見学や試飲だけでなく、お子さんも楽しめるようなイベントも行われています。このようなイベントを通じて地域に根ざした酒蔵になれればと思っています。
また、どの業界も同じですが、酒造りでも「なり手不足」は深刻です。この味を継ぎたい、自分の手でお酒を作ってみたいと思う若者が増えて欲しいものです。

【編集部のつぶやき】
昨年、パラグアイの首都アスンシオンで開催されたユネスコ政府間委員会で、和酒(日本酒、焼酎、泡盛、みりん)の伝承造りが無形文化遺産に登録されました!これまでは「とりあえず生ビールで!」とおっしゃってた方も、多度津では「とりあえず金陵で!」がスタンダードになる日が来るかもしれません!笑

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