【ヒト図鑑】No.0 弘法大師「空海さん」
もしも「空海さん」が、今の多度津や善通寺を見たら…
という妄想をしていたら架空のインタビューをしてしまった。
時空を超えた空海が一体何を語る!?
—-空海さん、現代の世を見ていかがですか?
私の生きていた時代は電気もなかったので、夜も明るくて驚き。トイレも快適だし。食事は少し脂っこくて慣れないかな。私が唐から伝えた「うどん」も改良されてて美味しいね。
—-空海さんが広めてくださったんですよね?
そのとおり!讃岐の人には、それをちゃんと知った上で食べて欲しいよね。(笑)
時代の最先端を走った空海が見る現代
—-今の多度津や善通寺を見てどうですか?
とても豊かな街になっているし、便利になっている。鉄道や自動車とやらに乗ると善通寺も多度津も行き来が早いし、楽だね。自動車って安全なの?どうやって動いてるの?
—-空海さんの時代の移動手段はもっぱら徒歩でしたから移動も大変でしたよね。自動車はガソリンという液体を燃料にして動いていますが、ルールを守らない人もいて、交通事故も絶えません…
みんな快適に生活するためにいろんなものを開発したんだね。スマホってやつは、もう魔法かと思ったよ。遠く離れていても、以心伝心が簡単にできるし、「空海」って入力すれば、私の情報が全部出てくるし、すごいね。でも、少し怖い気もする。情報が溢れていて、どれを信用したらいいか分からなくなるんじゃないの?
—-いろんな情報を取り入れながらも、自分でどの情報を選択するかは個人に任されています。取捨選択が難しいです。
昔と違って自由にたくさんの情報を取り入れることができるからこそ、その情報を吟味する力も必要となる。そして凄まじい速さで世の中って変わっていくので、うまく時代に対応しながら、私たち先人が作った文化や歴史を守っていってほしいと思う。そういう意味ではとっても難しい時代。私が今の時代に活躍していても、仏教界のカリスマにはなれなかったかもな。
—-そんなことはないです。空海さんに守られているから、この辺りの地域は災害が少なく穏やかに生活できている、と考える方も少なくありません。また、空海さんが残した四国八十八ケ所は、海外からの巡拝客も多く、現代人にとっても財産です。いまだに私たちは、千二百五十年前に誕生したスターの恩恵を受けているのです。
そう言ってもらえるとありがたいね。ただ、私の一番の願いは、これから千年先の未来に伝えたい現代人が現れること。
みなさん、そんな人の心当たりはありますか?
—-・・・。空海さん、お忙しいところありがとうございました!
※あくまでも妄想インタビューですので、広い心で読んでいただけると幸いです。